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賭博常習者

講談社文庫 そ11−1
園部晃三/著
著作者
園部晃三/著
メーカー名/出版社名
講談社
出版年月
2024年7月
ISBNコード
978-4-06-536486-4
(4-06-536486-8)
頁数・縦
352P 15cm
分類
文庫/日本文学 /講談社文庫
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価格¥800

出版社の商品紹介

出版社からのコメント

「百万円を二百万円にするのはたやすい」そう嘯いて他人様の懐に平気で手を突っ込み、意表を突いたケントク買いで万馬券を掴み取る−−。ギャンブルの神様に魅入られた、“ろくでなし”の自伝的長編小説「30年前の新人が、新人のまま現われた。馬とデラシネの日々と、ギャンブルの陥穽と黄昏の中に立つ影に、活路はあるのか。この小説の放逸な人生の底にあるのは、書くという行為の業である。」−−北方謙三「破天荒なこの男の物語世界はくやしいほどにまばゆい。映画の嘘を凌駕した凄味があるからだ。こいつとは簡単につき合わないほうがいい。」−−高橋伴明(映画監督) ショウコから百万円を受け取り、(福島競馬場のメインレースの)3枠6番のソウルスピリッツの複勝に張った。「見ていろ。6番の馬が三着にくれば金になる」 ショウコは府中の馬場をふりかえって戸惑う。「どういうこと? 馬、走ってないじゃない」「ここのレースじゃない」(中略) しばらくして東京競馬場の帯で束ねられた百万円が七束と、端数の三十万円を受け取る。JRAの手提げ紙袋にそれをしまってもらった。 ショウコはその場にへたり込んで紙袋に手を突っこみ、札束を数えながら、泣いた。「なんで……なんでこんないい加減な男が簡単にお金を作れちゃうのよ……」−−本文より

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